日本人の成人男性の多くが、薄毛の悩みを抱えています。

実際に毛量が少なくなってきていることだったり、ハゲてしまうことに対する不安を抱えていることだったりと内容はさまざまですが、薄毛に対する悩みであることは同じ。

男性の薄毛で圧倒的に多いのはAGA。

たくさんの男性を悩ませているAGAとは、どのような特徴の薄毛なのでしょうか？

他の脱毛症との違いをご紹介します。

AGAって聞いたことはありますか？

薄毛は脱毛症を発症することで引き起こされます。

脱毛症には円形脱毛症をはじめとして脂漏性脱毛症、粃糠性脱毛症、代謝異常性脱毛症、炎症性脱毛症など、さまざまあります。

円形脱毛症は10円ハゲや100円ハゲと呼ばれる、硬貨のような丸い脱毛部分ができる脱毛症ですよね。

免疫異常やホルモンバランスの乱れで引き起こされたり、他の病気に伴う症状であったりする脱毛症です。

脂漏性脱毛症は、皮脂の異常分泌を原因とする脱毛症。

皮脂分泌が過剰なため頭皮環境の悪化が招かれ、抜け毛・薄毛となります。

悪い生活習慣や不摂生、誤ったヘアケアで引き起こされることの多い脱毛症です。

薄毛に悩む人は女性よりも男性の方が多くなっています。

実際に40代以降の男性に、頭部の寂しさが目立ちますよね。

こうした年齢を重ねた男性の薄毛に多いのが、AGAです。

AGAがどのような薄毛か、ご存知ですか？

AGAってなに？

AGAは脱毛症の1つで、「Androgenetic Alopecia」を略したもの。

男性ホルモンの変性によって引き起こされる脱毛症で、男性型脱毛症とも呼ばれます。

原因に男性ホルモンが関与していることから男性の発症が圧倒的に多いものの、女性での発症が一切ないわけではありません。

女性のAGAはFAGA（女性男性型脱毛症）と呼ばれます。

年齢を重ねた男性の多くが頭髪について気にし始めますが、脱毛症の中でもAGAは非常に身近で、誰がなっても不思議ではない薄毛。

実際に悩んでいる男性も非常に多く、日本の成人男性の3人に1人はAGAだとされています。

40代以降の発症が多く、年齢が高くなるにつれて発症率も上がります。

しかし10代でもAGAを発症することがあり、20代や30代でもAGAは無関係ではできません。

発症には遺伝が大きく関係している他、ストレスや生活習慣とも密接に関わっています。

AGAの特徴について

前頭部や頭頂部から薄毛になる点が、AGAの特徴の1つです。

おでこの生え際、あるいはてっぺんからの抜け毛が増え、毛量が少なくなっていきます。

その周辺でのホルモン分泌が多いためで、生え際が後退しておでこが広く見えたり、頭頂部にO型の脱毛斑が現れたりします。

前頭部から薄毛になる場合は、生え際がM字型に後退したり、U字型に後退したりします。

AGAは髪の毛1本1本も細くなり、全体的に毛量が減っていくという特徴もあります。

男性ホルモンの変性により発症するAGAは、ヘアサイクルが短くなることで引き起こされる薄毛です。

成長期の途中の退行期に入る前に、どんどん毛が抜け落ちて薄毛に。

進行するとさらに未成長の毛も抜けていくようになり、全体的に髪の毛のボリュームがなくなります。

またAGAは進行速度が遅いことも大きな特徴。

AGAは急激に抜け毛が増え、脱毛部分が一気に広がったり増えたりすることはありません。

少しずつ、時間をかけてゆっくりと薄毛になっていく点もAGAの特徴の1つです。

他の脱毛症との違い

AGAには前頭部や頭頂部から薄毛になる、全体的に薄くなる、時間をかけてゆっくりと進行するという特徴があることをご紹介しました。

これらの特徴は、他の脱毛症とどのように違っているのでしょうか？

円形脱毛症は脱毛部分がはっきりしている点が、AGAとの大きな違いです。

円形脱毛症でできる硬貨のような丸い脱毛部分は脱毛していない部分との境界がしっかりあり、区別できます。

また円形脱毛症は脱毛スピードが早いことも、AGAとは大きく異なります。

進行がどんどん進む円形脱毛症は脱毛部分が急に大きくなったり、2つ、3つと数が増えたりします。

AGAは進行が遅く、ゆっくりとしか薄毛が広まりません。

抜け毛の状態もAGAと円形脱毛症では異なっています。

円形脱毛症によって抜け落ちた毛は根元が尖っているのに対し、AGAによる抜け毛は細くなっています。

円形脱毛症は免疫細胞が誤って毛を攻撃することで抜けるので何かに切られたような形になる一方、AGAによる抜け毛には無理な力が加えられたような痕跡は残りません。

その代わりに毛根の細さが目立ちます。

脂漏性脱毛症とAGAの違いは、頭皮トラブルの有無にあります。

脂漏性脱毛症は脂漏性皮膚炎という皮膚の炎症に伴って引き起こされる脱毛症です。

そのため抜け毛・薄毛の他に、頭皮に発疹や発赤が現れます。

AGAは痒み・赤みといった症状は現れません。

まとめ

男性の薄毛の多くを占めているAGAには、さまざまな特徴があります。

前頭部や頭頂部から薄毛になっていくこと、全体的に毛量が減っていくこと、非常に進行スピードが遅いことなど。

円形脱毛症との違いには脱毛部分が分かりにくいこと、急激な悪化がないこと、抜け落ちた毛の毛根が細いことが挙げられます。

脂漏性脱毛症との違いは頭皮の炎症を伴わないことです。

AGAの特徴、他の脱毛症との違いをよく理解して、対策を万全にしてくださいね。