何日も髪を洗わないという人は、ほとんどいないと思いますが、いくらシャンプーしていても、頻度や時間帯によっては髪や頭皮にダメージを与え、抜け毛をまねいてしまうことがあります。
髪を洗って頭皮を清潔に保つことは、健康な髪を育てるための基本です。
抜け毛が増えてきた…と感じたら、髪を洗わないまま寝ていないか、逆にシャンプーのし過ぎではないか見直してみましょう。
髪を洗わないと抜け毛が増えるのはなぜか、髪によいシャンプーの頻度、正しいシャンプーの方法についてご紹介します。
髪を洗わないと抜け毛は増えてしまう
今の時代、病気で寝込んだりしない限り、何日も髪を洗わないまま過ごすということはまず考えられませんよね。
しかし案外多いのが、夜に髪を洗わないまま寝て、朝シャンプーをする「朝シャン派」。
毎朝、シャンプーをしているから大丈夫と思われるかもしれませんが、髪を洗わないで寝ることは、髪や頭皮にとってよい状況とは言えないのです。
1日過ごしたあとの髪と頭皮は、皮脂や汗、ほこり、整髪剤などで汚れています。
夜、髪を洗わないで寝ると、これらの汚れを長時間放置することになり、雑菌(皮膚常在菌)が繁殖しやすい環境をつくってしまうのです。
頭皮の雑菌が活発に働き、時間の経った汗や皮脂を分解すると嫌なニオイが発生したり、皮膚が炎症を起こして赤くなったり、かゆみが出たりします。
このような頭皮環境の悪化は、抜け毛を増やす一因となっています。
抜け毛を防ぐためには、夜にシャンプーをして髪や頭皮を清潔にしてから寝ることが大切です。
髪を洗わないで皮脂が溜まってしまうのはよくない
頭皮は、皮脂と汗が混じりあってつくられた「皮脂膜」で覆われています。
この皮脂膜は、紫外線などの刺激から頭皮を守る「バリア機能」を備えており、健康な頭皮を保つために欠かせない大切な役割をはたしています。
ところが、髪を洗わないでいると皮脂が溜まってしまい、頭皮と髪にさまざまな影響が及ぶようになります。
とくに皮脂分泌の盛んな10~20代やオイリー肌の人、汗をかきやすい人は要注意です。
毛穴が詰まる
皮脂で毛穴が詰まると雑菌が繁殖しやすくなり、ニオイやかゆみ、抜け毛の原因になります。
また、皮脂が詰まることによって毛穴が変形し、うねった髪が生えてくることもあります。
皮膚炎のリスクも
皮脂の過剰分泌によって頭皮が炎症を起こし、抜け毛や脱毛を起こす「脂漏性脱毛症」につながるおそれもあります。
頭皮の赤みやかゆみ、フケなどの症状が現れたら、早めに皮膚科に相談しましょう。
過剰な洗い過ぎも抜け毛の原因となってしまう事も
髪を洗わないと皮脂が溜まったり、雑菌が繁殖してニオイやかゆみ、抜け毛を引きおこしたりします。
抜け毛を防ぐには、夜髪を洗って汚れを落とし、頭皮を清潔にしてから寝ることが大切です。
しかし、洗い過ぎもまた髪や頭皮に悪影響を与えます。
1日に何度も髪を洗ったり、洗浄力の強いシャンプーを使ったりすると、皮脂をとり過ぎて頭皮が乾燥してしまうのです。
頭皮が乾燥するとバリア機能が低下し、外からの刺激を受けやすくなります。
そのため、ちょっとした刺激で頭皮の炎症やかゆみ、湿疹などが起こり、それにともなって抜け毛も増えます。
また、頭皮が乾燥すると不足している皮脂を補おうとして、皮脂が過剰に分泌するようになることもあります。
すると、髪を洗わないときと同じように、さまざまなトラブルが生じやすくなります。
髪を洗うのは、1日1回で十分。
汗をかきにくい冬場で、乾燥しがちな肌タイプであれば、2日に1回でもかまいません。
抜け毛予防のためには、夜のシャンプーをおすすめします。
抜け毛予防の為の正しい髪の洗い方を紹介
毎日何気なく髪を洗っている人は、一度髪の洗い方を見直してみましょう。
正しい洗い方をマスターできれば、抜け毛予防効果もアップしますよ。
1.髪を洗う準備
いきなり髪を洗うのではなく、その前に下準備をしておくことで、髪の傷みを防ぎながら汚れをしっかり落とせるようになります。
お風呂に入る前に、ブラッシングをして髪のもつれをときほぐしておきましょう。
毛先の方から少しずつ髪をとかし、最後に全体的にブラッシングします。
2.お湯で予洗い
お湯で流すだけでも、髪の7割近くの汚れを落とせます。
お湯の温度は38~39度くらいが適温。
シャンプーをつけずに、髪や頭皮にお湯が行きわたるようにしながら1~2分洗い流します。
3.アミノ酸シャンプーで本洗い
抜け毛予防には、髪や地肌に優しいアミノ酸系洗浄成分を使用した「アミノ酸シャンプー」がおすすめ!
シャンプーをつけ過ぎないように、適量を手のひらにのせ、よく泡立ててから頭皮を優しくマッサージするように洗います。
4.すすぎは念入りに
すすぎ残しがないように、時間をかけて念入りにすすぎましょう。
シャンプーが残ると、頭皮が赤くなったりかゆみが出たりするので注意してくださいね。
5.コンディショナーは髪につける
コンディショナーやトリートメントをするときは、地肌につけずに髪につけるようにしましょう。
髪にしっかり行きわたったら、ぬるぬるしなくなるまですすぎます。
6.タオルドライは慎重に
シャンプー後はタオルでしっかり水気を拭き取ります。
濡れた髪はキューティクルが開いており、ゴシゴシこするとキューティクルが剥がれる恐れがあるので、優しく拭き取るようにしましょう。
7.ドライヤーで乾かす
開いたキューティクルを閉じるために、シャンプー後はドライヤーで髪を乾かす必要があります。
8~9割り方髪が乾いたら最後に冷風をあて、しっかりキューティクルを閉じます。
まとめ
髪を洗わないと皮脂が溜まって毛穴が詰まったり、雑菌が繁殖して頭皮の炎症やかゆみが起きたりと頭皮環境が悪化するため、抜け毛が増えやすくなります。
また、髪の洗いすぎも頭皮の乾燥をまねくので注意しましょう。
抜け毛を予防し健康な髪を維持するためには、夜髪を洗って汚れを落とし、清潔な状態にしてから寝ることが大切。
これまで朝シャン派だった人も、これを機会に夜髪を洗うようにしてみては?
正しい髪の洗い方を実践して、抜け毛を防いでくださいね。